土地と日本人を読んで
不動産を投機で上がっていたバブル期を回想していきたいと思います。司馬遼太郎著作の土地と日本人を読んであのころの日本はいかに加熱していたのか、また、日本人と土地になにか関連性があるのかが想像して書いていきたいと思います。この本は、バブル絶頂期の1980年代前半に書かれた本で対談集となっております。いろんな著名な人と対談が乗っています。
皆さんが知っているのは、松下幸之助さんです。松下幸之助さんは松下電器を作り、パナソニックの全身になる会社を作った創業者になります。そのあといろいろありましたが、しっかりと日本の基礎を作った人物になります。そのような方でも、土地について対談をしています。
この本を簡単に要約して説明すると、日本の土地を投機にさらし過ぎているから、土地を公有化しようです。今の感覚から考えれないですが、当時の土地状況がいかにすさまじいかを物語っています。今は、逆に土地が余り過ぎて国や地方がいらないということも多いそうです。新幹線開発時期のこの時期は、山林や普通の土地が一気に値上がりして田んぼや畑をするのではなく、土地の値上がりを待つために田んぼや畑をしている状況が非常に危険だったみたいです。
あの時の日本は、土地神話が言われていて日本の土地はずーと価値は上がっていくと信じられていました。会社の保有する土地の価値も持続的に上がり続けていて過剰な設備投資も慢性的にやっていき、それが1990年代初めにバブル崩壊となり今に至ります。
バブル崩壊での日本のダメージは非常に大きく、失われた20年、30年といわれます。氷河期世代という言葉も作られ空白期間ができた時代ともいわれます。しかし、IT革命によるスマホが誕生し10年前と比べて非常に豊かとなりました。しかし、世界から見てみるとそれでも失った期間は非常に大きく感じます。
そこで司馬遼太郎さんが以前から考えていたのが、土地公有論です。こういったバブルを防ぐために事前に土地や山林を投機対象から外していきたいという目的があったと思います。土地公有論に関してはメリット、デメリット両方ともありますが、過去を見てみるとあの空白時代はなかったかもなと思いました。奇想天外な発想ですが、資本主義社会の中からでもこういう考え方が出るのもいいかもしれません。ぜひ、土地についてみなさんが気になることを教えてください。