「わからないこと」を恐れない。成長する人の思考法
「わからないこと」を恐れない。成長する人の思考法
仕事をしていると、必ずぶつかる壁があります。
それは—— わからないこと に出会う瞬間です。
私自身、社会人になってから、数えきれないほど「わからないこと」に直面してきました。特に、今まで経験したことのない業務を担当することになると、最初は戸惑いの連続です。やり方がわからない。専門用語が理解できない。どこから調べたらいいのかすら、わからない。
そんな時、上司や先輩に質問すると、良い答えをもらえることもありますが、時には厳しい言葉を浴びせられることもあります。
「こんなこともわからないのか?」
たったひと言で、自分がすごく小さく思えてしまう。私もこれまで、上司から怒られ、悔しい思いをしたことは何度もあります。幸い、尊厳を失うほど激しく叱責されることはありませんでしたが、「こんな基本的なことも知らないやつだ」と思われるのは、正直つらいものです。
プライドが邪魔をする瞬間
怒られた直後は、恥ずかしさや情けなさが先立ちます。
「自分は仕事ができない人間なのではないか」
「なんでこんな簡単なことが分からないんだろう」
プライドが傷つくたびに、自分を責める気持ちが出てきます。私もそうでした。特に周りに優秀な人が多い環境にいると、劣等感はなおさら強くなります。
しかし、冷静に考えると、そもそも 新しいことがわからないのは当然 なのです。最初から何でも知っている人などいません。知らないことを知ろうとする姿勢こそが、実力をつけるためには不可欠です。
頭では分かっていても、プライドが邪魔をする。このプライドを手放すことは、簡単ではありません。私も、「わからない」と素直に言うことが、ときどき怖くなります。知らないことで、自分の価値が下がるのではないか、信頼を失うのではないか、と不安になるのです。
「わからない」は最大の伸びしろ
それでも私は、少しずつ考え方を変えるようにしています。
わからないことに出会ったとき、こう自分に言い聞かせます。
「これは、自分が成長するためのヒントだ。」
以前の私は、上司に怒られることが本当に嫌でした。でもあるとき、厳しい上司が言った一言が心に刺さりました。
「お前が怒られるのは、それだけ伸びしろがあるからだ。何も期待していない奴には、怒りすらしないよ。」
そのとき、ハッとしました。わからないことを避けているうちは、自分の実力は広がりません。むしろ、自分の限界を知り、それを埋めようとする行動が、実力を伸ばす唯一の道だと感じました。
私の周りで実際に成長している人は、例外なく「わからない」と素直に言える人です。分からないことを隠さず、人に聞き、自分で調べ、必死に身につけていく。そうやって少しずつ前に進んでいます。
「吸収する人材」になる
社会に出ると、「できる自分」を演じたくなる瞬間が何度もあります。私もそうです。しかし最近は、むしろ「純粋に吸収できる人材でありたい」と強く思うようになりました。
- 知らないことを認める
- 恥を恐れずに質問する
- 学んだことをすぐ試す
こうした行動を続ける人ほど、短期間で驚くほど成長します。なぜなら、周囲も「この人には教えたい」「この人に投資したい」と思うようになるからです。
一方、「分かったふり」や「知ったかぶり」は逆効果です。分からないことを隠すと、周りからの信頼も得られませんし、いつか大きなトラブルにつながることもあります。
私は今、「今は勉強の時間」だと自分に言い聞かせています。年齢を重ねても、新しいことは次々に出てきますし、社会もものすごいスピードで変わっていきます。だからこそ、常に「知らないことを知ろう」という姿勢を忘れたくありません。
実際に取り組んでいること
私が最近意識していることをいくつかご紹介します。もし同じように悩んでいる方がいれば、ぜひ試してみてください。
① メモを徹底する
わからない単語や仕組み、仕事の流れなどはすぐにメモに残しています。頭で覚えておくのは限界がありますし、忘れてしまうと同じことでまた怒られます。メモは自分だけの教科書です。
② 人に聞いたら即復習する
上司や先輩に聞いたら、その日のうちに必ず調べ直すようにしています。「聞きっぱなし」にしないことで、自分の知識として定着しやすくなります。
③ 「知らない」と言う勇気を持つ
恥ずかしくても、わからないことは正直に言うようにしています。その場で教えてもらえればラッキーですし、相手が知らなくても「一緒に調べてみよう」となることが多いです。
④ 感謝を伝える
教えてもらったときは、必ず「ありがとうございます」と伝えます。これをきちんと続けるだけで、周りの人間関係も格段に良くなりました。
終わりに
「わからないことを知る」というのは、自分が実力をつける最大のチャンスです。怒られるのはつらいし、プライドが傷つくこともあります。それでも、わからないことを避けるより、一歩踏み出して吸収し続ける方が、将来的に大きな自信につながると信じています。
これを読んでくださっている方も、もし「わからない自分」に落ち込むことがあれば、どうか自分を責めすぎないでください。誰でも最初は分からないのです。むしろ、それを認めて学ぶ人こそが、最終的に大きな成果をつかむと思います。
私自身、まだまだ勉強中の身です。これからも、「知らないことを知る」喜びを忘れずに進んでいきたいと思います。



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